日経新聞ナナメ読み
2009/02/25
【11面】小麦価格の下落、どう影響する?
株価に為替に金価格に原油価格……様々なものが価格変動の大きな波に飲み込まれていますが、そのひとつとして忘れてはならないのが小麦です。
日本は、小麦の国内消費の約9割を輸入に依存しています。そのため、一昨年の後半から起こった世界的な穀物価格の高騰によって、業務用の小麦粉、食パンや菓子パン、即席めん、冷凍めん、ビスケットなどが値上げを余儀なくされてきました。
ところが今度は一転、金融危機を背景にした商品価格の下落により、4月から小麦の輸入価格が14.8%下がることに。これを受けて、日清製粉、山崎製パン、日清食品などが一部製品について値下げを行なう意向を示しています。
消費者の目線からすると値下げは喜ばしいことですが、では、投資家の目線から見るとどうでしょうか。
誰もが想像するように、製パンや製めん各社にとって、原材料価格の低下は追い風になります(もちろん、原価低減以上の値下げを強いられれば話は別ですが)。一方、製粉各社にとってはどうかというと、政府から売り渡される価格が下がると、販売する小麦の値段も連動して引き下げるのが通例なので、価格の変動による業績の影響は実はあまりないということになります。
同じ「小麦」の価格変動でも、影響の仕方はいろいろ。探究してくと楽しいですね。
大竹のり子
ファイナンシャルプランナー。(株)エフピーウーマン代表取締役。
大学卒業後、出版社での編集者時代を経て独立。マネー関連の書籍や雑誌の執筆、講演、テレビやラジオへの出演を通じてお金の基本をわかりやすく啓蒙している。
女性ファイナンシャルプランナーの全国ネットワーク「FPwoman*Club」を主宰。
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