2008/07/31
原料高を受けて、相次いだ食品の値上げ。この戦略が企業の利益にどう響いたのかが少しずつ見えてきたようです。
キッコーマンといえば「しょうゆ」。その主原料である大豆が原料高のあおりを受けたため、やむなく3月にしょうゆを約11%値上げしました。その結果、値上げ前の駆け込み需要は増えたものの、値上げ後の販売は振るわず、2008年4〜6月期の連結決算は、純利益が14%マイナス(前年同期比)という結果になりました。
明治乳業は、乳糖やチーズなどの輸入価格が上がったため、それらをヨーグルトや牛乳、チーズなどの価格に転嫁。しかし、値上げが販売数量の減少に結びつき、結果的に2008年4〜6月期の連結決算では純利益が41%マイナス(前年同期比)となったようです。
どの企業も、値上げに踏み切る時点で、販売数量の減少を見込んでソロバンを叩いているはずです。それでもこうした結果になるのは、予想以上に販売数量の落ち込みが激しかったからなのでしょうか。それとも、原料の値上りが想定より激しかったからなのでしょうか。はたまた、価格転嫁のための値上げ幅が中途半端だったからなのでしょうか。
まだまだ衰えを見せない原料高。消費者の生活防衛の意識も高まるばかりです。こうした中、“戦略勝ち”するのはどこの企業なのか、目が離せませんね。
大竹のり子
ファイナンシャルプランナー。(株)エフピーウーマン代表取締役。
大学卒業後、出版社での編集者時代を経て独立。マネー関連の書籍や雑誌の執筆、講演、テレビやラジオへの出演を通じてお金の基本をわかりやすく啓蒙している。
女性ファイナンシャルプランナーの全国ネットワーク「FPwoman*Club」を主宰。