日経新聞ナナメ読み
2008/02/14
【7面】住宅ローンと医者の意外な(?)共通点
大手銀行が、金利や保証料無料などに続く住宅ローンの「売り」として、「繰り上げ返済のしやすさ」をこぞっています。
三井住友銀行では、従来平日の9〜15時までしか受け付けていなかったネットでの繰り上げ返済が24時間可能になりました。もちろん、その際の手数料も無料です。
新生銀行では、「自動繰上返済」と呼ばれる口座の預金残高を自動的に住宅ローンの返済に回すサービスが人気を呼んでいましたが、1月からはさらに、毎月の返済額をネットで変更できるように。こうした施策によって低迷する融資残高を少しでも伸ばしたいという思惑があるようです。
考えてみれば、金融機関にとって住宅ローンによる利益の源泉は「利息」です。繰り上げ返済がしやすくなり、借り手がどんどん返済をすれば、それだけ利益は得られにくくなります。それでもなおクライアント目線で「繰り上げ返済のしやすさ」を追求することで、最終的に多くのクライアントが得られるはず、というわけです。
これは、医者と患者の関係によく似ている気がします。医者も、患者の病気をスピーディに治せばそれだけ診療報酬を得る機会は減ります。しかし、「腕がよい」と評判になれば、結局は大勢の患者がついてくるのです。
目先の利益だけではなく、クライアント目線に徹することで利益が後からついてくる。どんなサービスにおいても、理想の形といえるかもしれませんね。
大竹のり子
ファイナンシャルプランナー。(株)エフピーウーマン代表取締役。
大学卒業後、出版社での編集者時代を経て独立。マネー関連の書籍や雑誌の執筆、講演、テレビやラジオへの出演を通じてお金の基本をわかりやすく啓蒙している。
女性ファイナンシャルプランナーの全国ネットワーク「FPwoman*Club」を主宰。
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